夏休みの宿題の定番である読書感想文。
本の感想なんて「面白かった」くらいしか思い浮かばないよ!と、悩んでしまいますよね。
推理小説やミステリー小説はとても読みやすく、ついつい夢中になって一気に読んでしまうことも。
しかし読書感想文を書くとなると、途端にペンが止まってしまいますね。
なぜでしょうか?
それはミステリー小説や推理小説は他の読書感想文とちょっと書き方を変えないと、書きづらい分野だからです。
推理小説で読書感想文を書くときのコツやあらすじをどこまで書くか、構成をどうするかについて紹介します。
読書感想文で推理小説を題材にする時の書き方は?
大体の読書感想文は所々あらすじを書いて、その部分に対する感想を書いていけば、とりあえずは書けます。
上手い下手は置いといて完成します。
でも、推理小説やミステリー小説は謎やトリックや真犯人がわかっていくのが面白さの一つなので、他の小説と同じようにあらすじやストーリーを追っていくと、本の説明だけで終わってしまって『感想文』にはなりません。
そう、推理小説はストーリーをそのまま追うと失敗してしまうのです。
推理小説で感想文を書くコツは『人物』に注目すること。
それも主人公以外の『人物』です。
例えば『容疑者Xの献身』では主人公以外に注目する人物
東野圭吾さんの大人気小説『容疑者Xの献身』。
ガリレオシリーズのなかの一つで福山雅治さん主演でドラマや映画にもなった人気作です。
ちなみに、映画の容疑者Xの献身では、福山雅治さんの他に、堤真一さんや松雪泰子さんなどがキャストをしていましたね。
この話は質素な暮らしをしている母親と娘が正当防衛ともいえる状況ですが犯罪を犯してしまい、それを隣人のさえない数学教師が計算して作る完璧なアリバイで事件を隠そうとする話です。
もちろん他にもいろいろな登場人物がいますが、今紹介した3人の誰か一人に注目するだけでもあなたなりのオリジナリティある感想が出てくるはずです。
例えば、実際に犯罪を犯しているわけでもないのに、わざわざ隣の人のためにアリバイ工作をでっちあげることに協力する数学教師。
あなたはこの気持ち、理解できますか?理解できませんか?
それはなぜでしょう?
あなたの大切な人がしょうがない理由とはいえ、犯罪を犯してしまい、それを隠すことのできる立場だとしたらあなたはどうしますか?
犯罪は良くないからと警察に突き出しますか?
一緒にアリバイを作る一方で、それでも間違ったことをしている事実は動かせない人をかばうことができますか?
正解はありません。
こうした主人公以外の犯人の気持ちや周りの人々がなぜそう動いたのか、自分はどう思うか、などなど自分なりの感想を書いてみてください。
読書感想文のあらすじはどこまで書く?
読書感想文では選んだ理由、本のあらすじ、本の感想と順序立てて書く方法が普通の書き方です。
しかし、ミステリー小説は先ほどもお伝えしたように、本のあらすじを書いていくとあらすじの説明だけで終わってしまいます。
あらすじをダラダラ書くのではなく、自分が書こうと思っている人物を紹介するつもりであらすじを書きましょう。
詳しい事件のトリックや事件の動機、余分な人物の紹介は必要ないです。
あらすじは感想を書く部分でも「あの時、○○という氷を使ったトリックを使ったがそこに犯人なりの優しさが隠れている気がした」のように、触れることも可能なので、あらすじ部分で全て書かなくても大丈夫です。
ミステリー小説の読書感想文で構成はどうする?
上手い感想文を書きたいのであれば、感想文全体にテーマが必要です。
ミステリー小説であれば、注目する人物に加えて例えばその人物の「優しさ」に注目するとか「孤独感」に注目することでまとまった印象になります。
書き出しも「孤独にも二つの種類があったことを私はこの本を読んで思い知らされた」のようなテーマを意識したものにします。
選んだ人物に対し、語り掛けるような書き方にしたり、手紙を贈るような書き方にするとオリジナリティが出てきます。
でも、とりあえず作品として仕上げたいのであれば
のように書けば、大体文字数は埋まります。
文字数が足りない時は『その人物の行動や会話から感じ取ったこと』部分を文字が埋まるまで引用して感想を書けばOKです。
推理小説やミステリー小説の読書感想文書き方まとめ
推理小説やミステリー小説はあらすじやストーリーをそのままなぞっていくように読書感想文を書くのは逆に難しくなります。
注目すべきは主人公以外の『人物』です。
なぜそんなことをするのか?共感できるか?できないか?
自分だったらどうするか?似たようなシチュエーションだったらどうするか?
色んな書き方ができます。ぜひ書いてみてくださいね。