若手会社員応援シリーズ

上司に好かれない、可愛がられない人のための『可愛がられ力』とは?

可愛がられ力職場の人間関係はなんとも悩ましいものです。
自信を持って「うまくいっている!」と言える人はなかなかいないのではないでしょうか?特に上司との関係はうまくいっているかどうかで精神的にもかなり違います。

播磨早苗さんの出している「可愛がられ力」というかなりストレートなタイトルの本から上司との人間関係を改善するヒントをお伝えします。
  

マジメに頑張っていればいつか誰かが助けてくれる?

自分が可愛がられてないと悩む人は仕事に対してまじめに取り組もうとしている人です。適当に仕事をやろうと思っている人はそもそも可愛がられようが嫌われようがどっちでもいいと考えますからね。

でも、まじめに仕事をやろうとしていてもうまく周囲とコミュニケーションがとれてなかったり、上司から信頼されていないと感じる場面があるのではないでしょうか?一方で仕事の実力そのものはそれほど離れていないはずの同僚がなぜか周囲の人に好かれているという場面もよく目にするでしょう。

「自分は媚びるように愛想を振りまくことはできないから、黙々とやって地道に可愛がられるしかない。いつかこの頑張りを見てくれる人が認めてくれる」と思っていませんか?
確かに黙々と頑張ることは大事ですし、誰かがどこかで見て頑張りを認めてくれることはあります。しかし、ただその時を待つのは辛くありませんか?せっかくひたむきに頑張っているのであれば、そうした偶然を待つよりもぜひ可愛がられ力を身に着けて、愛される人間になりたくないでしょうか?

「取り入ってまで、仕事がほしいわけではない」「マイクの前で実力を出せれば、あとはいいんだ」「誰かが見ていてくれる」こんな言い分をもっていたのですが、実力と可愛がられ力は混じり合わないものではありません。両方持っていたほうがいいのです。

アナウンサー業をやっていた著者も可愛がられ力を身に着けたことで人生が豊かになったと語っています。可愛がられ力とはどのようにして身に着ければいいのでしょうか?

上司に好かれない人がすべきことは?

後輩や部下で可愛くないタイプの代表が「ガンコ」です。逆に一番可愛いと思えるのは「素直」な人間です。

「意見を刺しはさむ余地がない」と相手に感じさせることがガンコであり、逆に相手の意見を聞いたうえで、自分の主張を言えれば、「しっかりした意見を持っているね」にもなり得るのです。

実際の性格がどうであれ、ガンコに思われる言動はあります。例えば、何かを指摘された時に「前にこう指導されたからこうなんです!」というような反論をする光景をよく見ますが、これはガンコと思われてもしょうがないです。自分の失点をなんとか無しにしようとしているのが見え隠れして、あまり可愛がりたいとは思われなくなってしまいます。

「なるほど、ここはこうするのがいいんですね。私が間違いでした。以前似たようなケースで、このようにした方がいいと指導されたことがあり、同じものだと混同していました。よろしければ、次同じような場面に出くわした時、どういって判断すればいいか教えて頂けませんか?」といったように、一旦は相手の言ったことを受け止めつつ、自分がなぜそのようにしたのか、今後力になりたいと思うからこそ、どうしたらいいか教えてほしいというスタンスで会話をすると、相手の反応もまるで違ってきます。

もちろんすぐにこうして言葉がすらすらとは出てこないでしょう。しかし、言葉が出てこなくても、まずは相手の言葉を「聴く」ということから実践していくと相手の印象も変わってくるはずです。

会話の質を一段と上げる”具体性”と”感情”

会話のコミュニケーションの中で意識しておくとより可愛がられ力が上がりやすいポイントがあります。それが“具体性”と”感情”です。

“具体性”とはどういうことか。例えば、「ステキですね!」という言葉があります。何にでも使える便利な言葉ですが、便利すぎて使い過ぎるとほとんど相手に響かない言葉になります。

ここで出てくるのが具体性。どうしてステキと思うのか、具体的に付け加えて使うとより相手に響きます。

例えば、先輩が作った資料を褒める時に「先輩の作った資料はステキですね!」と言うよりも「先輩の資料は色が統一してあって見やすいから、ステキですね!」の方が、先輩の立場からしたら、自分をよく見てくれていることがわかって嬉しいです。
なんでもかんでも褒めるよりもこうしてピンポイントで具体的に褒めたほうが相手も嬉しいですし、そのあとの会話も「今回の資料は相手のお客様の会社のカラーに合わせたんだ。」なんて、先輩の思考も学び取ることが出来る会話が続きやすく、自分のためにもなります。

もう1つの会話のコツが”感情”です。感情は自分の感情を伝えるのも大事ですが、相手の感情を代弁してあげることも効果的です。

自分の感情を伝えると自分がどんなことを考えているのか相手にもイメージしやすいので、「かわいいやつだな」と思われやすいです。たとえば、「この企画なんだかいいですね!」というよりも、「この企画が成功したら色んな人に知ってもらえると思うとなんだか”わくわく”します!」と言ったように、自分がどんなことを感じるのか伝わると、聞いている方もなんだか元気が出てくるような会話になります。

もうひとつ、相手が思っている感情を代弁すると、相手に寄り添っている感じが出てきます。例えば、先輩が商談に失敗して帰ってきたときに「商談に失敗して残念でしたね・・・」と言うと、どこかしら上から目線のような感じがしますが、「準備もあれだけしっかりやったのに、商談に失敗して”悔しい”ですね」と先輩が思っている感情を代弁して話すと、先輩の気持ちに寄り添っているような言葉になり、「こいつは私の味方なんだ!」と思ってもらえるでしょう。

会話の中の”具体性”と”感情”。ぜひ取り入れてみてください。

まとめ

今回は上司から好かれない、可愛がられない人に向けて、播磨早苗さんの著書である「可愛がられ力」を通して、ヒントをお伝えしました。

本の中でも言われているように、可愛がられ力は貯金のような側面があります。目先のことよりも長い付き合いの中でちょっとずつ貯金をふやしていくと思えば、焦ってコミュニケーションをとることなく、一歩一歩可愛がられるための貯金を増やしている感覚になることが出来ます。

今回紹介したのはほんの一部で、本の中には実際の会話例もふんだんに盛り込んで、どのようにコミュニケーションをとれば可愛がられ力が上がるか書かれています。まじめに頑張っている方にこそ、ぜひ一度手に取ってほしい本です。