家族や身内をなくした時、年賀状を頂きそうな相手に対して、あらかじめ喪中はがき(年賀欠礼はがき)を送る習慣がありますね。聞いたことはあるというものの、いざ自分の身に降りかかってみるとどこまでの親族がなくなったら出せばいいのが。また、どういった基準で出せばいいのかよくわからなくなります。
今回は、喪中はがきを出すときにどこまでの範囲でどういった基準で出せばいいのかということをお伝えします。
喪中はがきの範囲 義祖母が亡くなったらどうする?
喪中はがきを出す範囲としては、親・配偶者・子供(一親等)か同居している祖父母・孫・兄弟姉妹(二親等)が亡くなった時に出すのが一般的です。
ということは、例えば義理の祖母が亡くなったときはどういった対応になるでしょうか。
この基準で考えると、対応としては「喪中はがきは出す必要がない」です。義理の祖母の方と同居している場合は、あなたの旦那さん(あるいは奥さん)は喪中はがきを出すことになりますが、あなた自身は出す必要はありません。同居していない場合は、あなたも旦那さん(あるいは奥さん)も出す必要がないということになります。
ただ、ここで注意しておかなければいけないことは、喪中はがきの習慣はそもそも「身内あるいは親族を失った悲しみにより、おめでとうという気持ちにならないので、年賀状の送付をしない失礼をわかってくださいね」という意味が込められているということです。喪中はがきのよくある勘違いとして「おめでとうと言う気持ちにならないので、年賀状を送らないでください」という意味と捉えられやすくなっていますが、喪中はがきに相手の年賀のあいさつを止めさせる役割はないのです。
なので、こうした出す出さないの一般的な基準は置いておいて、あなたや旦那さん(あるいは奥さん)が年賀状を送りたくないという心情なのであれば、血縁などにとらわれず喪中はがきを出してもいいのです。
喪中はがきは誰まで出すか
さて、いざ喪中はがき出すときは、誰に出せばいいのでしょうか。
この基準はそれほど明確には決まっていませんが、まず、故人に関わりのあった人には出します。送り先の人と故人の関係がない人の時(例えばあなたのご友人など)は喪中はがきを送る必要はありません。なので、あなたの友人が故人と一切あったことのないなどの場合は、喪中はがきを送らなくてもいいんです。
と言っても最近は喪中はがきが『年賀状を自粛する』という意味でつかわれることが多くなり、身内に不幸があれば、誰に出すか特に考えずいつも年賀状をやり取りする人や年賀状が来そうな人にはあらかじめ送る習慣になってきています。本当の意味で言えば送らなくていいと突っぱねると、周りの人と意見がぶつかって嫌な思いをすることもあるので、状況に合わせて柔軟に対応していってください。
故人と仕事上の関わりしかない人に送る時はどうでしょうか?この場合はかなりケースバイケースで、喪中はがきを送る時と送らない時がありますが、どれほど関わりがあったかは故人でしか判断できないことも多いため、結局は喪中はがきを全員出してしまうことの方が多いです。
喪中はがきはいつまでに出せばいい?
喪中はがきはいつまでに出せばいいのでしょうか?
これも建て前的には「私たちは新年のあいさつをしません」という宣言のようなもので、相手の年賀状の作成ペースは関係ないのですが、しかし、実際の所は、喪中はがきが届いたら年賀状を送ることを控えようと考える人が大半なので、相手方が年賀状を書き始める前に喪中はがきを出すことがマナーとされています。具体的には、その年の10月から11月の間にかけて相手方に届くように喪中はがきを出します。大体年賀状の発売が10月の終わりから11月の初めに発売されます。なので、このタイミングからかき出す人がいることを想定して、喪中はがきが相手方に渡ればいいということになります。
ちなみに、年賀状の郵便局での引き受けは毎年12月中旬ごろになります。この12月中旬を過ぎてしまうと既に年賀状を出してしまっているという人もいるため、喪中はがきが届くと気分を害される人もいます。12月中旬以降に届いてしまうようであれば、そもそも喪中はがきを出すことは控えて、年明けに「寒中見舞い」という形で今回年賀状を出さなかったことに一言触れるようにしましょう。
決まりも大事だけど気持ちも大事
ここまで喪中はがきを自分が出すときの基準や出す相手の範囲、いつまでに出せばいいのかということを紹介してきました。
喪中はがきには「普通はこうする」といった決まりはあるものの、根っこの部分には亡くなった人を悼む気持ちがあります。その痛む気持ちから発した行動であれば、決まりや常識とされていることから多少外れても間違いにはなりません。しっかりと喪中はがきの時に取るべき行動を理解して対処しましょう。