行事・習慣

お彼岸に結婚式をあげることは非常識?縁起の話と招待状の話も。

結婚と彼岸
暑さ寒さも彼岸までという言葉にもあるようにお彼岸の頃になると暑さもひと段落して、動きやすい季節になっていきます。

特にお彼岸の中日と言われる秋分の日は祝日ということもあり、結婚式をする方もいらっしゃるかと思います。特に2016年は秋分の日が大安になっているので、例年よりも多くなる傾向になりそうです。でも、ふとそんな時に「お彼岸に結婚式をあげるなんてちょっと非常識だよね」というようなことを言われて、戸惑ってしまうようなこともあるかもしれません。

そこで今回は、お彼岸に結婚式をあげることは非常識なことなのか。いくつかの角度から考えてみたいと思います。

お彼岸に結婚式をあげるのは非常識になるの?

まずお彼岸に結婚式を挙げることを非常識という人とそうでないという人のそれぞれのよくある主張を整理します。

お彼岸結婚式は非常識だという人

  • ご先祖様を思う時期にお祝い事を行うのは適切ではない。
  • ご先祖供養をするこの時期に結婚式を挙げれば出席しづらい人がいる。
  • 静かに厳粛に過ごすイメージと結婚式のイメージが合わない
  • お彼岸結婚式は非常識ではないと言う人

  • お彼岸だからといって結婚式を上げてはいけない理由がない
  • 祝日や休みの日が多く、現実的に仕事などを休みやすい
  • お彼岸に何かを自粛する必要はない
  • 実はこれらの意見は全て否定することはできません。どの言い分も正しいです。なので、現実的には結婚する相手の家族の考え方や親戚の考え方をくみ取ってうまく折り合いをつけるのが正解だと思います。ただ、私個人的にはお彼岸に結婚式を挙げるのは、非常識ではないと思います。

    お彼岸はそもそもご先祖様がいるといわれる彼岸と私達がいる此岸(ひがん)が一番近くなる日と言われています。私はご先祖様が戻ってくる「お盆」と違ってお彼岸は今を生きる私たちが前向きに生きていることをご先祖様に示すという日にしても良いと思っています。そういった意味でお彼岸に結婚式を行うのは、むしろ子孫の私たちが力強く朗らかに生きていることをしっかり報告するいい機会なのではないかと思います。

    もちろんこれは私個人の意見です。人によっては、お彼岸にご先祖様を供養することを第一としないとご先祖様の怒りをかって物事がうまくいかないと考える人もいます。結局は捉え方や育ってきた風習の違いです。

    お彼岸に結婚式は縁起が悪いことなのか

    お彼岸に結婚式をあげることは縁起が悪いことなのでしょうか。

    実は結婚式に限らず、お彼岸に何かをすることそのものと縁起が良い・悪いは関係ありません。なので、もし親戚の方などに「お彼岸に結婚式をやるなんて縁起が悪い!」などと言われても、心の中では気にする必要はないと思います。(そのまま態度に出すか出さないかは自己判断で・・・(笑))

    お彼岸に結婚式をするときの招待状はどうする?

    お彼岸に結婚式を挙げる時の招待状や招待の仕方に関しては、配慮する必要があるかと思います。

    なぜなら、お彼岸に供養をするという「常識」が結婚式に招待することで出来なくなってしまうかもしれないからです。なので、招待の仕方や言葉には気を付けたほうがいいです。「お彼岸の時期なのに申し訳なく思います。」といったような言葉を添えるだけで相手方の印象はだいぶ違います。

    私個人としては「お彼岸に結婚式をあげる」ことについては非常識ではありませんが、「お彼岸にご先祖様を供養する機会がなくなる」ことは常識外れと捉えられてしまってもおかしくないので、そこはしっかりと配慮すべきですね。

    是非お二人で墓前にご報告に

    お彼岸に結婚式を挙げることは非常識なのかどうかについて私の個人的な意見も交えながら、お伝えさせて頂きました。
    現実的には、まずお相手のパートナーとの間でしこりが残らない選択をして、そのあと義母さんや義父さん、また相手方の親族などに配慮して折り合いをつけていくことになると思います。

    ただ、お伝えしたいのは非常識か非常識でないかは個人の捉え方によるものだということです。誰かが決めるものではないです。そして、是非お彼岸に結婚式を挙げたときは、その前後でパートナーと一緒にご先祖様にご報告に行ってほしいと思います。お二人の幸せたっぷりの姿をご先祖様にもしっかりと報告してあげてくださいね。