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お正月の意味を子供に伝えよう!しめ縄や門松などの飾りの意味は?

門松注連縄子供に意味を日本の文化を一番感じられるお正月。門松やしめ縄といったお正月特有の飾り物をお家に飾っている家庭も多いですよね。
大人でも意外とその意味や由来を知らないまま、なんとなく過ごしていることも多いですが、せっかくの機会なのでこうしたお正月特有の文化の意味を子供に説明してみましょう。

今回は、お家で飾られることの多いしめ縄や門松といった飾り物と子どもが大好きなお年玉の意味についてお伝えします。

お正月の意味を子供に伝えよう

お正月という言葉そのものは、中国から伝わった言葉とされています。しかし、今現在日本で見ることのできる正月文化は、日本独自の文化や意味が込められた風習がたくさんあります。

そうした風習をぜひお子様にも伝えていきたいですよね。

お正月飾りのそれぞれの意味は?

お正月飾りと言えば、門松、しめ縄、鏡餅です。
地域によっては、肉や野菜を吊り下げたりする割り切を飾る幸木(さいわいぎ)や正月のごちそうをお盆や三方に載せる蓬莱(ほうらい)という飾りもありますが、今回は代表的な3つの正月飾りを紹介します。

正月飾り:門松の意味は?

門松はもともと高い山から降りてくる年神様という豊かな実りをもたらしてくれる神様を家に招き入れるための依り代(目印のこと)です。また、松は繁殖力が強いことから永遠性を感じられたり、生命力を感じられるもののイメージになっています。

大体関東では松の内と呼ばれる1月7日まで、関西では小正月と呼ばれる1月15日まで飾る所が多いです。

お子様に伝える時にはこんな感じです。

「いつも食べているお米やお野菜が今年も元気に食べられるように、お米やお野菜をまもってる神様が山からおりてきて、『今年も一杯美味しいご飯を食べようね』って言ってくれるんだよ。
神様は一年に一回山から下りてきても道に迷わないように待ち合わせの合図は、この門松にしようってみんなで決めて、神様もこの門松を目指して山を下りてくるんだよ」

正月飾り:しめ縄の意味は?

家の玄関に飾られるしめ縄。すべて漢字で書くと『注連縄』と書きます。年神様が訪れる場所を守る結界や縄張りをイメージして用意されています。

日本神話の中で天照大神(あまてらすおおみかみ)という太陽の神様が天岩戸(あまのいわと)という所に閉じこもっていたのですが、そこから出てきたときにもう天岩戸に閉じこもることがないように、しめ縄を使って封鎖したのがしめ縄の始まりのストーリーです。

しめ縄は、地域問わずに1月14日の夜にしまうのが正式とされています。

お子様に伝える時にはこんな感じで伝えましょう。

「お米やお野菜を見守る年神様という神様が色んな所を回って『今年も美味しいご飯が食べられますように』と、伝えて回る時に、悪い人がその年神様の邪魔をしないように、この縄でバリアを張ってるんだよ。」

正月飾り:鏡餅の意味は?

鏡餅は年神様やご先祖様にお供えするためのものです。
丸く平らなお餅が鏡のように見えたから鏡餅と言います。そのまんまですね。鏡餅を行うようになったのは室町時代からともいわれますが、一方で昔から稲の実りに感謝してお米から作られるお餅をささげる風習もあったりと必ずしもはっきりしているわけではありません。

鏡餅は、地域問わずに1月14日にしまわれることが多いです。

お子様に伝える時はこんな感じです。

「お米やお野菜の神様である年神様やおじいちゃん、おばあちゃんのお父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんたちに『昨年はありがとうございました。今年も美味しいご飯を食べられるように見守ってください。そのために、鏡餅を用意しましたよ。』っていうためにお家に置いておくんだよ」

子どもにお年玉を渡す前に伝えたい本来の意味

子どもにとっては凄く嬉しいお年玉。お年玉を受け取る時はありがとうという感謝の気持ちを表すことを教えることも大事ですが、ぜひどういった意味かも一緒に教えてあげてくださいね。

お年玉にお小遣いをあげるのは1955年(昭和30年)くらいに始まった習慣でそれまではお餅を上げるのが習わしでした。
先ほどお伝えしたように、年神様にお供えした鏡餅は、年神様の魂が宿ると考えられていて、その年神様の宿ったお餅を分け与えることで、生命力のおすそ分けをしていたと考えられています。
貰いものを賜(たまわ)り物ということもありますが、年の初めの賜り物だからおとしだまと言うようになったといわれています。

今のおじいちゃん、おばあちゃん世代の時は1月1日に小学校では登校日になっており、登校してきた生徒に校長先生のありがた~いお話を聞いた後に、みかんなどを配っているところも多かったと聞きます。昔からお正月には子供に何かを分け与えるという風習はあったのですね。

子どもに伝える時はこんな感じです。

「昔はご飯やお野菜の神様の魂が込められたお餅を渡して、今年も元気で一年過ごしてね、っていう気持ちを込めていたんだよ。
今はこうしてお小遣いだけど、やっぱりあなたにお年玉を渡す人は今年も元気で過ごしてね、という気持ちを込めて渡してくれるのだから、必ずありがとうと言って受け取ろうね。」

まとめ

今回は子どもに伝えたいお正月の意味として、家庭でよくみられる光景であるお正月飾りやお年玉を中心にお伝えしました。

今もそうですが、日本は四季があり自然を身近に感じられる国です。自然が豊かである一方で台風や雨や気温などは生活にダイレクトに響いてきます。
一年の始まりであるお正月には、もちろんお祝いという意味もありますが、今年も無事に過ごせるようにという切なる願いが込められています。

このほか、おせち料理の意味や初日の出、初夢などの意味も記事にしていますので、よろしければぜひお子様に教えてあげてください。

ぜひ、お正月という文化をより深く味わっていきましょう。