先日のオウガバトル64に引き続き、隠れた名作を紹介します。
64DDという知る人ぞ知るハードで1作目が発売され、ゲームキューブで続編が出たのち、全く音沙汰のない「巨人のドシン」というゲームです。
今考えれば、発売した当初は人類には少し早すぎた感もあるこのゲーム。
今後の復活はないのでしょうか?
巨人のドシンという隠れ切った名作
巨人のドシン、知っている人は知っているという名作ですが、一体どんなゲームなのか簡単にご説明します。
ちょうどゲームキューブ版の説明書が手元にあるので、そこから引用してみましょう。
この島にはいつのころからか語りだされた、あるうわさがあるんじゃ。
そう、巨人が現れるという噂じゃ。
それは、朝、水平線の彼方から現れ、夕日とともに消えてしまうという不思議な巨人じゃ…。
そしてまた次の日、朝日とともに現れるんじゃ。
中略
どうじゃ、よかったら、巨人になってバルド等に現れてみないかの?
地面をつかんで山を作ったり、島民に手を貸して大きくなったり、歩き回って景色を楽しんでみたり、思いのままに遊ぶといい。
ワシは朝、太陽とともに水平線のかなたから巨人が現れるのを待っておるぞ。
プレイヤーは巨人となってバルド島という島で自由気ままに遊べます。
上の説明文にもあるように、自分が巨人なので地面を引っ張って山を作ったり、逆に地面を陥没させて湖や川、海にしてしまったり、島に暮らしている島民たちの要望を聞いて集落を発展させたりと色々なことができます。
特にゲームのカギとなるが島民たちとの交流。
巨人は島民たちから感謝されたり、憎しみを集めたりと島民の感情を集めることによってより大きくなることができます。
大きくなれば、より大きなものを持ち上げられたり、地形をより簡単に変えることができます。
最終的には島民たちが集落を発展させることによってできる「モニュメント」を全て完成させればクリアとはなりますが、時間制限などがあるわけでもないので、ゆるりときままに楽しむのが巨人のドシンというゲームです。
巨人のドシンは人類には早すぎたのか?
同じように街づくりや村づくりをしながらゆったりやるゲームという意味では「シムシティ」や「どうぶつの森」というゲームがありますが、巨人のドシンが面白いのは自分自信が巨人という独特な視点ですね。
最初からその島に歓迎されているわけでもないですし、そもそも島の住民たちを助ける義理もありません(笑)
もちろん助けたほうが集落が発展していき面白くはあるんですが、その作り上げた集落も自分の気分1つでぶち壊すこともできちゃうんですよね。
自分(巨人)は住民と言葉を使ったコミュニケーションが出来ない中でバルド島という島でどう過ごすのか。
住民を助ければ確かに大きくなるための『ハート』という巨人が大きくなるためのものをくれるけれども、しかし直接お礼を言われるわけではありません。
何とも言えない『はがゆさ』と『もどかしさ』がありながらも、それでも巨人となって島を練り歩いて自由気ままに散歩したり、山を作ってみたり、島民にご奉仕するのが楽しいという不思議な世界です。
私も64DD版で初めてやって衝撃を受けて、ゲームキューブ版をやって存分に楽しみましたが、最近までその存在を忘れていました。
しかし、最近巨人のドシンを思い起こさせてくれるゲームがありました。
そう『マインクラフト』です。
マインクラフトはご存知の方も多いかもしれませんが、広大なフィールドで地面を削ったり、ブロックを配置したりしながら自分で建物を作ったり、土地を開発していったりと自由度がものすごく高いゲームです。
普通にプレイすると簡単な建物くらいしかできませんが、時間をかけているプレイヤーはとても凝った建物を作ったりして、見ていて「すげえ!」ってなりますよね。
このマインクラフト、もちろん巨人のドシンとは違う部分も多いんですが、地面を切り開き、発展した建物や町を作るという意味ではコンセプトとして似たものがあるように私は感じました。
もちろん、今比べてしまえばマインクラフトの方がはるかに自由度も高いですが、巨人のドシンはまた別の楽しみ方があり、今、こうしたマインクラフトのようなサンドボックスゲームと巨人のドシンを組み合わせたらもしかしたら新感覚の新しいゲームが出来るんじゃないかと、思わずワクワクしてしまいます。
2002年には人類には少し早すぎたゲームだったかもしれません。
でも、今なら巨人のドシンに人類が追い付いてきたかも!
Nintendo Switchで巨人のドシンの続編が出ることはないのか?
任天堂の新ゲーム機『Nintendo Switch』。
まだまだソフトラインナップはこれからではありますが、巨人のドシンの続編は出ることはないのでしょうか?
正直言うと、現時点では可能性はかなり低いです。
というのも巨人のドシンは先日紹介したオウガバトル以上に、ファンの続編を望む声が少ないですし、シリーズ化しているわけでもないので、任天堂の開発陣の方々の頭からもその存在が忘れられている可能性もあります。
でも、続編の希望もあります。
上記でお伝えしたようにマインクラフトやマリオメーカー、ドラゴンクエストビルダーズなどサンドボックスゲームや自分で遊ぶ世界を作っていくというゲームはここにきてかなり受け入れられるようになってきました。
特にサンドボックスゲームのようなものを前々から作ってみたかったという任天堂の宮本茂さんは巨人のドシンの開発にもプロデューサーという立場でかかわっています。
64DDやゲームキューブよりもはるかに可能性を秘めているNintendo Switchでもう一度任天堂ならではの「自分で遊ぶ領域を作る」ゲームを作ろうとする動きがもしかしたらある!…かも。
その動きの中で巨人のドシンがもう一度水平線の彼方から姿を現すかもしれませんね。
マインクラフトのように自分で何もかもやれるゲームではなく、あくまで自分が神様という立場に立つからこそ、偶然や自然の中から思いもよらなかったものが生み出されていくような新しいタイプのゲームができると面白いですよね。
ファンとしては希望持ちつつ、待ってみようと思います(笑)
巨人のドシンの続編まとめ
最近では自分のやったゲームを動画投稿などで共有する流れも多くなりました。
巨人のドシンがさらに自由度を増すようになれば、動画とも相性が良いのではないかと感じます。
そういった意味でも、もう一度脚光を浴びるといいですよね。