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初夢になすの意味は?初詣、初日の出の3つの『初』の意味や由来を紹介!

初夢初日の出初詣意味一富士二鷹三茄子なんて、よく聞きますよね。
いわゆる初夢にこれらが出てきた夢をみると縁起がいいとされています。ですが、一体なんでこれらの夢を見たらいいことになってるのか知っていますか?

また、お正月には初夢以外にも初詣、初日の出と『初』がつく代表的なものが3つあります。これらにはどのような意味が込められているのでしょうか?

今回は、初夢、初日の出、初詣の3つの『初』の意味をご紹介します!
  

初夢になすの意味は?

初夢と言われますが、いつ見た夢を初夢と呼ぶのでしょうか?

初夢は、元日から2日にかけての夢か2日から3日にかけての夢とされています。たまに12月31日に眠って日にちをまたいで1月1日で起きたときに見ていた夢を初夢としている人がいますが、正式には年が変わってから眠った時に見る夢です。

さて、この初夢で「一富士二鷹三茄子」の夢を見ると縁起がいいとされていますね。これらがなぜ縁起がいいとされているのでしょうか?

富士はご存知の通り富士山です。日本一の高さであることにかけて、日本で一番いいことが起きるくらいいい年になるとされています。鷹は強さの象徴ですね。今年も一年無事で丈夫な一年になり、力強く生きられるとされています。

茄子はなんでしょうか?
これは実は言葉に込められたゲン担ぎです。物事を成す(成功する)の成すを茄子とかけているのですね。富士や鷹に比べると茶目っ気がある理由ですが、昔の人も「うまいこと言った!」と思ったでしょう。

あまり知られていませんが、実はこの先にも続きがあることを知っていますか?「四扇、五煙草、六座頭(しおうぎ、ごたばこ、ろくざとう)」といいます。
扇はその形から末広がりをイメージして、子孫の繁栄を意味しています。煙草はあまりいいイメージがないかもしれませんが、煙がふわふわと上に漂うことから、運勢が上向きになることを意味しています。

座頭というのはなんでしょうか?これは徒然草で有名な琵琶法師のことをさしています。琵琶法師さんは頭に毛がないことから、毛がない=怪我ないというダジャレで家内安全を表しています。

どうも3の倍数の時にふざけてる感じがしますが、きっちりとした理由ではなく、このおめでたい日に笑って意味づけをした昔の人の気持ちが込められていてほっこりしますね。

初夢にいい夢を見るためには?

初夢にこうしたいい夢を見るためにはどうすればいいのでしょうか?もちろん狙った夢を見ることはできませんが、昔から伝わるいい初夢を見る方法があります。

室町時代に伝わる話ですが、
「長き夜の遠の眠りの皆目覚め波乗り船の音の良きかな」という和歌があります。この歌の解釈はいくつかありますが、「順調に進んでいる船が立てている音はとても心地いいので、夜がずっと続くのではないかと思ってしまい、思わず目が覚めてしまう」といったような意味です。
この和歌は上から読んでも下から読んでも同じ回文になっています。(なかきよの とおのねふりの みなめさめ なみのりふねの おとのよきかな)

この和歌と七福神がのっている船の絵を書いた紙を枕の下にしいて、眠る前に三回読んでから眠るといい初夢が見られると信じられています。昔の人がいい初夢をみるために、眠る前に一生懸命この和歌を唱えていると思うとちょっと面白いですね。

初日の出に込められた意味は?

元旦の日に初めて上ってくる太陽を見る初日の出。冬なので空気も澄んでいて、とても綺麗に見ることが出来ますね。

綺麗なものを見るのに理由はいらないかもしれませんが、ちゃんと初日の出を見る意味の由来もあります。元日の朝に天皇が行う四方拝という儀式があり、各地方を拝み、年の災いをお祓いして、人々の幸せや健康を祈ってくださるこの儀式が、民間にも広まって初日の出を見る習慣になったのです。

ちょっとした豆知識ですが、元旦という言葉は初日の出のことを表します。元旦の『旦』の字は、地平線からお日様が昇ってくる様子を表しているようにみえませんが?元日に初めて日が昇る日を元旦というのです。

初詣の意味の由来は?

お正月には近くの神社やお寺へ行ってお参りしますよね。初詣には特別な意味というよりも、シンプルにいつも見守ってくださる神様へ今年も頑張りますので、どうか無事に過ごせるように見守ってくださいという意味が大きいです。

ただ、こうした神社へ初詣に行くのは、昔からあったわけではありません。実は昔は大晦日の夜にはその家のお父さんや長男である家長さんが大晦日の夜には寝ないで年神様を迎えるというのが風習でした。ところが、この年籠りの習慣がいつの間にやら大晦日の除夜の鐘つきと正月の初詣に行くことでOKとする風習になっていったのですね。

今は神社へお参りに行く時は願い事を言うことになってますが、昔は神様をお出迎えするという意味合いが強かったのです。願い事を言うのも悪いとは言いませんが、ぜひ今年も新しく一年を迎えられたことに対して感謝の気持ちも持つようにしたいですね。

まとめ

今回はお正月に『初』がつく初夢、初日の出、初詣の意味をお伝えしました。文化や風習を色濃く感じられるお正月。こうした意味を知っておくと、よりお正月を深く味わうことが出来るのではないでしょうか?

ぜひこうしたイベントの意味も噛みしめながらお正月を過ごしてみてくださいね。