がんばる学生たち

子供の就活が心配…。親が介入していい部分とやってはいけないことは?

子どもの就活が心配な親就職活動は過酷だと言いますが、大変なのは就活をする本人ばかりではありません。
その親も就活中は心配と不安が入り混じった日々を過ごすことになるでしょう。

ただ、就活をするのはあくまで本人。
親がするべきことをしっかり見極めて支えていきたいですよね。

今回は『わが子を就活難民にしないため親ができること』という本を参考に、親が子供の就活にどう接するべきかお伝えしていきます。
  

子供の就活が心配…

子供に代わって行動する、自らの不安な思いやイライラを子どもにぶつけてしまう、親の都合や価値観を押し付けるなど、勘違い行動がエスカレートし、かえって子どもの足を引っ張るケースも往々にして見受けられます。『はじめに』より

『大企業病』や内定数の倍以上は出る『お祈りメール』(不採用)など就活の時の不安や心配は子供だけでなく親も気にしています。
特に大企業病はもちろん就活生も気にしますが、親も世間体を気にして子供にプレッシャーをかけてしまうことも多いですね。
直接的に「○○という会社受けてみれば?」という表現じゃなくとも、「いとこの○○ちゃんはあの大企業に受かったんだって」とか「幼なじみのあの子は一流メーカーに決まったんだって」などつい口にしてしまった言葉がプレッシャーをかけてしまうことはよくあります。

なんとか子供にうまく就活を切り抜けてほしい、安定した企業で安心できる人生を歩んでほしい、子どもに苦労は掛けさせたくない。
こうした思いからつい手をだしたり、口を出したりしてしまいますが、就活は子供のこれからの人生を決めるものだからこそ、本人主導で行わなければいけないもの。
時にはグッと我慢して、サポートできる部分を見極めていきましょう。

親ができることは、代行や代理ではなく、後方支援、精神面でのケアや衣食住を整えることに他なりません。
~中略~
時にはわが子の専属栄養士として、時にはトレーナーとして、時にはコーチとして、親にしかできないこと、親だからできることがたくさんあります。『はじめに』より

無理に子供の就活に介入しなくとも親という役割の中で子どもに対してサポートできることはちゃんとあります。

就活で親が介入していい部分は?

子どもが就活をしている親のスタンスとしては「見守る」が基本。
子どもからヘルプがあれば、そのヘルプに応じて助けてあげるようにします。「何かお手伝いできることがあれば言ってね」という一言をまずかけてあげましょう。

例えば、就活生は「自己分析」という自分の強みや長所・短所を自分で見つけ出すという作業があります。
自分の良さって意外と自分では気づけないもの。小さい時から子供を見ている親の存在は自己分析をする際は心強い味方です。

子どもから「ねえ、私の長所や短所はどこだと思う?」と聞かれたら答えてあげられるようにしてあげるといいですね。
ただ、聞かれなければこちらから言う必要はありません。「自分で何とかしたいんだな」と思っておきましょう。

また、基本的な身だしなみや挨拶などは気になる様であれば指摘してあげるようにしましょう。
いくら子供の目線でOKだと思っても、面接官は親の世代と同年代の人が出てくることもよくあります。
「これはちょっと…」というレベルなのであれば、しっかり指摘しておいた方が外見や外面などのつまらないところでお祈りされてしまう可能性を減らせます。

面接試験にあたる試験管の年齢層は30代以降の社員が多いと言われています。
~中略~
年齢が上がるほど、服装や髪型には保守的になっていくと考えましょう。

その他親ができる範囲としては、基本的な衣食住に関してでしょう。
リクルートスーツを買うお金を援助してあげたり、遠方へ行くのであれば交通費を出してあげたり、不規則になりがちであまり栄養があるものを食べられないのであれば、栄養バランスのとれた物を作ってあげる、などなど基本的な所ですが、実は親にしかできないもの。
こうしたサポートはありがたいですね。

就活で親がやってはいけないこと

冒頭でもあげたように親の『過干渉』は子どもとしてはうざったいだけです。
特に親の価値観を押し付ける行為は、子どもとしては納得した就職活動にならないはずです。

「ちゃんと安定した所に行きなさいよ」
「公務員なんかどう?」
「受けようとしている企業、調べたけどあんまりいい評判じゃないよ」
「ちゃんとしたところにしなよ」
「営業なんかきついんだからやめなよ」
などなど、子どもが選ぼうとしている道を矯正するようなことは本当の意味での子供の将来になりません。

確かに、社会に出てからいいことも悪いことも経験している親だからこそ、口出ししたくなる気持ちもあります。
しかし、子どもの人生の責任を取るのは親ではなく子供です。あくまで親はアドバイザーとなるべきです。

また、『過干渉』を意識するあまりの『無干渉(無関心)』も注意です。

無関心な態度は子どもに孤独感を感じさせ、不安をつのらせることになります。人は誰しも自分に関心を持ってもらいたいものです。気にしてもらうことで安心して、さらに進んでいくこともできますが、無視されれば不安になって立ち止まってしまいます。

最低限、就活がどんな流れで進むのかを理解しておきましょう。
エントリー⇒説明会⇒エントリーシート⇒面接⇒最終面接⇒内定というのが簡単な流れですが、エントリーシートと同時に学力試験のようなものがあったり、面接も1,2回で済むところもあれば、大手では5回も6回もやることも普通です。

そして、就活でお祈りメールが出されることもよくあることだと理解しておきましょう。
特に最近は景気が上向いて就職しやすくなっているとニュースで流れるので、なかなか内定が出ないと子供も親も焦ってしまったり「どこかダメな所があるのではないか」と思ってしまいがちですが、就活はそんな簡単ではありません。優秀な学生でさえ、エントリーした企業の5割も内定が出ないのではないでしょうか?ちなみに私(管理人)は、時代こそ違いますが2割くらいです(笑)

子どもがヘルプを出した時に良き相談相手になれるように、言葉や態度に出すことはなくとも興味関心は常に持つようにしましょう。

まとめ

親が子供の就活でしてあげることはあくまでサポートです。
それはスーツや食事などの目に見える支援から就活が上手くいかない時の気持ちの面でのサポートもそうです。

就活が上手くいかない時に「あなたは大丈夫。就職する会社とはきっとご縁があるのだから、自分を信じて進めば大丈夫」と伝えてあげれば子どもも安心します。
どこの企業に入れば正解するというものでもありません。お子さんの就活が本当の意味で成功するように支えていきましょう。

今回参考にさせて頂いた『わが子を就活難民にしないため親ができること』という本は実際の体験談エピソードや就活生の体調管理を気遣ったレシピなどが記載されています。
就活を見守る親のための教科書と言ってもいい本なので、良ければ一度手に取ってみてください。